全国町村会

〜暮らしやすいまち・活気あふれるまちNo.1をめざして〜

町主催の「インディゴコレクション2016」で藍の魅力を再発信

 

徳島県藍住町

3012号(2017年09月04日)  藍住町長 石川 智能

藍住町の概要

藍住町は、徳島県北東部に位置しており、吉野川水系によって形成された沖積平野が町のほぼ全域を占めています。町域の南を吉野川が東流し、かつての本流であった旧吉野川が西から北、さらに東へと大きく蛇行して流れています。  

かつては広い田園地帯が広がっていましたが、県都徳島市の中心部から5〜10q圏という恵まれた立地のもと、人口3万4千人を超える住宅都市として発展してきました。

四方は約4qで総面積が16.27平方キロメートルと、県内で3番目に小さい町ですが、「住みよいまちづくり」をモットーに行政サービスの充実に努め、いわゆる「平成の大合併」の際にも自主自立を選択し、現在に至っています。

産業の面では、戦国時代から明治末期にかけて、町名の由来ともなった阿波藍の栽培や流通で栄えました。今も町内には、藍業者特有の長屋門や寝床を持つ、堂々とした屋敷がいくつか残っています。中でも、有数の大藍商として栄えた奥村家の屋敷13棟は、昭和62年に町が寄附を受け、藍住町歴史館「藍の館」として、観光や藍文化の保全・普及のため活用を図っています。

また、近年では肥沃で地味豊かな平野と温暖多湿で清らかな吉野川など水利の便に恵まれた条件を生かし、全国有数の春ニンジン(春先に収穫する洋ニンジン)の産地としても知られています。春ニンジンはすぐれた味覚と色合いをもち、市場で高い人気を得ています。        

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町の将来像

本町は、人口減少時代にあって、首都圏などの大都市以外で人口が増加を続ける数少ない町です。平成27年に実施した国勢調査においても、人口34,626人と平成22年国勢調査時より1,288人の増加となりました。  

また、住民の平均年齢が42.9歳(平成29年1月末現在)と低く、若い世代を中心に多くの人が流入し、新しい活気を生み出してきました。しかし、わが国が人口減少時代を迎える中で、これまでのような人口流入が今後も続くことは考えにくくなってきています。こうした状況から、古くからの住民も、新しく転入してきた住民も、共に力を合わせてまちづくりを進めていくことが重要だと考えています。また、行政には、子育て支援の充実、災害に強いまちづくりなど各種施策を推進し、誰もが住みやすい、活気あふれるまちにしていくことが求められています。

そこで、平成28年には、10年後の町の将来像として、「みんな色で染めるまち・藍住」を掲げた第5次藍住町総合計画を策定しました。教育、保健・医療・福祉、生活環境整備、産業振興など、各分野で住民と行政が協働し、誰もが美しいと思える色で藍住町を染めていきたいと考えています。

町のマスコットキャラクター藍商人の「あいのすけ」

    

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“あい”でつながるまち

藍住町の魅力を多くの人に伝え、藍住町に住みたいと思う人を増やすためには、観光・交流が重要です。藍住町はいわゆる観光地ではありませんが、シンボル施設である藍住町歴史館「藍の館」があります。 

藍商屋敷 旧奥村家(藍住町歴史館「藍の館」)

そこで、東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムに「藍色」が採用されたこともあり、本町においても、もう一度、藍染めの文化的な側面を評価しながらその復興を目指していきたいと考えています。

平成28年9月には、藍の魅力発信プロジェクト推進会議を立ち上げ、本町総合戦略の基本理念でもある、「“あい”でつながるまちづくり」をコンセプトに、藍染めを通じた交流や藍染め製品づくりの推進及び情報発信に取り組んでいます。

平成28年12月には、『日常生活におしゃれに藍染めを取り入れる』をテーマに、幼稚園児から大学生までを対象としたファッションショー「インディゴコレクション2016」を開催しました。若者が、藍染めを新しい発想で普段着に取り入れることで、古くから親しまれてきた藍染めと掛け合わせた、新たな藍染めの魅力を発信することができました。

平成29年度も、昨年度に引き続き「インディゴコレクション2017」の開催を予定しています。新しい藍染めの魅力をさらに、地域の若者から全国に向けて広く発信していければと考えています。

インディゴコレクション2016

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子育て世代にやさしいまち

本町では、子育て世代の転入が多い一方で、一般世帯総数に占める核家族世帯の割合が64.8%と高くなっています。そのため、妊娠・出産・子育てに関する悩みや不安を抱え込み、心身の健康を害してしまうようなケースも少なくありません。そこで、子育てに喜びを感じ、親子が共に成長していけるように、乳幼児健診をはじめとする母子保健事業や、各種子育て支援事業に積極的に取り組んでいます。

パパママ教室での沐浴実習の様子

また、就学前の乳幼児については、全国に先んじ、昭和50年から取り組んできました。3歳児までは保育所、4〜5歳児は幼稚園という「藍住方式」の就学前保育・教育を推進し、子どもたち一人一人の個性や発育の状況に応じた、きめ細かな支援に努めてきました。原則全員に幼稚園での幼児教育を行うという「藍住方式」は、町の特性を活かした本町ならではの教育投資であり、預かり保育により、保護者の就労ニーズに対応しながら、今後も継続していきたいと考えています。

一方、保育所については、人口増加に対応した受け皿の確保を図り、年度途中の入所により発生する待機児童の問題を解消するため、既存保育施設の定員拡大や、認可保育施設の設立に積極的に取り組んでいます。今年の4月には、町内に新たな認可保育園が開設しました。

また、保護者の就労をサポートするため、町内にある5つの児童館で放課後児童クラブ(学童保育)を実施しています。平成27年4月からは、預かり時間を午後7時までに拡大しました。利用者も小学校1〜3年生が対象でしたが、保護者の希望に合わせて、小学校6年生まで対象学年を拡大するため、施設整備を行い、順次受け入れを開始しています。

奥野児童館第2学童保育室の増築工事完了

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災害に強いまち

今後30年以内に約70%の確率で起こるといわれている、南海トラフ巨大地震ですが、本町においても、最大で死者140人、建物全壊・焼失2,100棟の被害が想定されています。  

大災害・有事の際には、初動から応急対策、復旧業務までを迅速・的確に対応しなければなりません。そこで、町としては、防災訓練などを通じて知識・技術の普及・啓発を進めるとともに、情報伝達や避難、応援要請などの体制の充実を図っています。

防災避難訓練の様子

避難場所となっている各小中学校で、地域住民を対象として実施している防災避難訓練には、毎回多くの住民が参加しています。訓練会場では、消火訓練やAEDを使用した心肺蘇生法の講習、炊き出しなど、様々な訓練や体験を実施しています。

また、住民2,000名を対象に実施した防災意識調査では、町に望む防災対策について「資器材や飲料水・食料などの備蓄の推進」と回答した方が最も多い結果となりました。これらの意見も踏まえ、平成27年3月には、非常食等の備蓄品や発電機等の資機材を保管するための、藍住町防災備蓄倉庫を新築しました。

藍住町防災備蓄倉庫外観

このほか、本町の防災行政無線は整備から約20年が経過し、故障時の部品交換等に問題が生じる恐れがあることから、安定した運用を図るため再整備(デジタル化)に向けて検討を進めています。

また住民の皆さんへ災害情報を確実に伝えるため、この再整備に併せて登録制メールとの併用など、伝達手段の多重化についても検討を進めています。

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これからの藍住町

全国的に進行している、人口減少、少子高齢化と東京一極集中。このような中で、人口が増加基調にある今だからこそ、若者を中心とした活気あふれるまち、暮らしやすい町1を目指し、子どもからお年寄りまで幅広い年代の方が、住んでよかったと思えるまちづくりを推進していくことが最重要課題であると考えています。  

進学・就職などで県外に転出していく若者たちが、20代、30代になって帰りたいと思える魅力あるまち、全ての年代の方がいつまでも輝き続けられるまちになるように、これまでのまちづくりの成果を更に発展させると共に、新しいことにチャレンジし続けていきたいと思っています。

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