全国町村会

「おもてなしの心で世界へ 環境と観光のまち洞爺湖」を発信

北海道洞爺湖町

2636号(2008年4月14日)
町長 長崎良夫

サミット開催が決定して

平成18年3月27日、旧虻田町と旧洞爺村が合併して「洞爺湖町」が誕生し、新町としての新たな歴史を踏み出し1年を迎えようとする時期でありました。

折しも年度末を迎えようとしているこの時期に、2008年日本国で開催される主要国首脳会議(G8サミット)を北海道洞爺湖でとの声が突如として持ち上がりました。平成19年3月12日、知事を筆頭に私も当時の塩崎内閣官房長官、麻生外務大臣へ要望書を提出するなど誘致活動を展開。ついに4月23日、2008年サミット開催地として北海道洞爺湖町が正式に決定されました。

有珠山噴火西側麓から突如として噴煙をあげた有珠山

平成12年の有珠山噴火災害から7年が経過し、噴火災害の復旧事業もほぼ完了した状況でもあり、新町のまちづくり総合計画、国民保護計画、防災画など各種計画の策定を進める年でもありました。

私が聞き及んでいる決定の理由は、サミット開催の主要テーマである環境問題として、洞爺湖周辺の自然環境が優れていること。また、主会場となるザ・ウィンザーホテル洞爺が山の上にあることから、安全対策上で警備がしやすいことなどが主な理由とのことであります。

世界各国から来られる首脳をはじめメディアの方々に北海道の持つ自然環境と洞爺湖周辺の自然を満喫していただき、きっと思い出に残る感動があると確信しております。

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世界各国からの参加者を迎えるにあたっての準備

サミット開催に向けて、当町の取組みを紹介いたします。「おもてなしの心で世界へ 環境と観光のまち洞爺湖」をテーマとして、町民一丸となって歓迎する取組みを「清掃活動」「花いっぱい活動」「景観整備」「おもてなしの心」を柱に取り組んでおります。

これらのことは、冬期間に各取組みの内容を練り上げ、雪解けを待って一斉に加速させることとしております。

ザ・ウィンザーホテル洞爺サミット会場となるザ・ウィンザーホテル洞爺

具体的には、「清掃活動」では、サミット開催までの期間に洞爺湖周辺を重点的に道路沿線や湖畔沿いのゴミ拾いを数回実施する。「花いっぱい活動」では、洞爺湖温泉街や街灯、公園など花で飾り付けて歓迎する。「景観整備」については、洞爺湖周辺の景観を阻害する廃屋や看板の撤去、空き店舗対策など美化活動を展開する。

「おもてなしの心」としては、滞在期間中に不便を感じさせないための取組みとして、道路標識・誘導板などの多国語標記や外国語版のマップ・リーフレット作成をしております。

また、洞爺湖温泉街にボランティアセンターやインフォメーションセンターを設置して海外の方々に対する対応を行うこととしております。また、各事業の実施にあたっては、北海道・周辺市町とも連携するなどの取組みの下、進めようと考えております。

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地域の魅力を積極的に発信するための取組み

サミット開催を契機に、国際観光地としての取組みを進めてまいりたいと思っております。

洞爺湖周辺には、世界に誇れる【洞爺湖・有珠山を含む支笏洞爺国立公園・内浦湾(別名噴火湾)・温泉】など、魅力的な多くの自然資源があります。

サミット開催で、主要テーマの一つに環境問題があります。この世界的問題に洞爺湖町では、国立公園を有する自然環境保護の取組みとして、次のことを紹介できると考えております。

客船エスポワールと昭和新山客船エスポワールと昭和新山

1.下水事業の展開として、洞爺湖温泉街では100%の普及率で、すでに下水道整備が完了しており、30年前から湖水の汚濁防止を展開して現在に至っております。

2.温泉の供給にはコンピューターによる集中管理配湯方式を全国に先駆けて実施しております。

2は、泉源の枯渇防止と無駄な温泉使用を抑制することで、省エネルギー効果が認められており、経費の節約・軽減を図るものです。このことによって、利用者側も管理側に大きなメリットが得られ、新たな展開へのステップにもなっております。

次の段階としてのシステムは、ヒートポンプ・システムです。温泉加熱燃料(重油)の価格高騰を起因とする温泉供給コストの上昇を避けるため、エネルギー源の多様化を図り、その安定化により洞爺湖温泉観光事業・経営の発展を図るためのもので、3月7日完成いたしました。

エネルギー源の多様化として、温泉排水のもつエネルギーを高効率機器ヒートポンプで回収・利用し、経済性の向上・省エネルギー・地球温暖化原因物質の一つである二酸化炭素ガスの排出削減効果があります。

洞爺湖上空からみた洞爺湖

このヒートポンプ導入事業による【費用対効果と省エネ・CO2排出量削減効果】は、

1.費用対効果として、年間エネルギーコストが約20,000千円〜30,000千円(重油単価円/の場合)となり、その設備投資額償却年数は3〜5年程度(補助金1/2の場合)となります。

2.省エネルギー量は原油換算で300〜400kl/年、CO2排出量は1,200〜1,800tCO2/年削減効果が見込まれています。(50年杉20〜30mは1年間に14sのCO2を吸収する)∴85,000〜128,000本を1年間に植樹したと同じ効果が、洞爺湖温泉で設置されたヒートポンプ導入事業規模による試算で見込まれております。

このように北海道洞爺湖町から環境問題などについての取組みを発信できる先進的な事例があることから自然環境に配慮し、なおかつ経済性に富んだ事業であることを紹介してまいりたいと考えております。

また、この他に地域の特色を生かした取組みとして、雪氷貯蔵庫の設置(雪エネルギーを貯蔵庫に採用して農作物の熟成効果を図る)や洞爺湖温泉街で出される廃食油(天ぷら油:植物性)を使ってSVFディーゼル車用燃料とした取組み(現在試験的に道路パトロールカー、作業トラックに使用)を行うなど地域性を生かした環境対策も行っております。

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サミット開催を契機としたまちづくりへの取組み

サミット開催を契機として、民間活力を大いに期待しながら歓迎準備を進めております。

洞爺湖町の主産業である観光(火山観光)を飛行機の胴体とするならば漁業(ホタテ養殖)、農業(高級菜豆、酪農など)を両翼に『湖海(うみ)と火山と緑の大地が結び合い元気をつくる交流のまち』を洞爺湖町の将来像として、まちづくり計画を基本に取り進めております。

開催決定から1年数ヶ月の中での準備であり、当初は手探りの状況での取組みでした。 前回、日本で開催された2000年九州・沖縄サミットの時、当町は有珠山噴火災害での避難生活の中にあり、復旧・復興への日々の中にありました。また、平成年3月日に市町村合併により、新町洞爺湖町(旧虻田町・洞爺村)が誕生するなどめまぐるしく環境変化の時を過ごしている中での「北海道洞爺湖サミット」開催決定でありました。このことは、洞爺湖町にとって歴史的に残る大きな事業でもあり、サミット開催の足跡を永く残してまいりたいと考えております。

旧火山科学館は日本政府のロジ本部として使用されます。この施設の後利用としてサミット記念館的な機能を持たせ、今回の大きなテーマでもある環境問題などに関する展示などで自然に関する情報発信や学習の場として、ビジターセンター、火山科学館と併せ洞爺湖町から世界に紹介できればと思っております。

最後に、北海道洞爺湖サミットの歴史的成功を納めることを祈念するとともに開催地の町として、国内をはじめ世界各国からのお客様に不自由を感じさせないおもてなしを心がけてまいります。また、この歓迎に関する取組みに多くの民が関わりを持って頂き無事に終了した充実感を共有して頂きたいものだと思っております。

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