全国町村会

「日本一のまちづくり」挑戦から実現へ!

山形県庄内町長 原田眞樹

本町庄内町は、山形県の北西部、米国アカデミー賞受賞映画「おくりびと」のロケ地酒田市と、時代劇で有名な小説家「藤沢周平」の生誕地鶴岡市、この両市の中央部に位置しています。

平成17年に、旧立川町、旧余目町の2町による平成の大合併で誕生したコメづくりを中心とした人口2万3千人余の農業の町です。

また、松尾芭蕉の「奥の細道」でも名高い、山岳信仰の山「月山」、その山頂を有し、全国のおいしいコメ、コシヒカリやササニシキのルーツである品種「亀の尾」の発祥の地でもあります。他にも「ストック」や「トルコギキョウ」など、全国の花き市場で評判の日本一品質の高い花づくりなどが特徴です。

さらに、近年、「月山」山頂から注ぐ「立谷沢川」の水が、環境省の「平成の名水100選」に、経済産業省の「新エネ100選」にも、行政としては日本で初の風力発電などへの取り組みで選定されました。

このダブル受賞は、東北・北海道地区では庄内町だけであり、今後は、さらに、環境にやさしい町として、グリーンツーリズムなど観光にも活用していくつもりです。

現在、厳しい経済環境の中、「産業振興なくして町の発展はなし」との考えを中心に、雇用の確保や景気対策を行っています。建築を中心に、若者などの定住化も図れる仕組みとして、地元の業者に仕事を発注すると祝金がもらえる「持家住宅建設祝金制度」を創設しましたが、2年間で13億円余の地元の仕事を掘り起こしています。この制度は、新聞でも紹介され、第2の公共事業として県内や全国に広がっています。   

少子化対策では、昨年「子育て応援日本一のまち宣言」を行い、現在日本一と自負しておりますが、さらに住民あげて子育てを応援する機運を高め、保護者の負担軽減を積極的に図ってまいります。近年は近隣市町村からも、本町に住んで子育てをしたい、といった声が聞こえるようになりました。   

高齢者には、「元気でご長寿日本一のまちづくり」を目指し、徹底した健康意識の啓蒙を図ってまいりました。その結果、近年、県内市町村の中で、国保会計の一人当たりの医療費が低位に位置しています。

疾病別でみると合併前から合併後の平成17年と21年での比較では、糖尿病、心疾患、脳疾患はほぼ半減しています。ただ、悪性新生物(がん)ではほとんど変化がないという結果もあり、今年から早期発見・早期治療の徹底を図り、がん検診の無料化をスタートさせました。

また、肺炎が原因で亡くなる率も高いことから、予防としての肺炎球菌ワクチン助成なども行っています。   

さて、現在、世界中が環境問題や経済問題などで、大変革の様相を呈し、一町村においても世界の動向を注視し、対応しなければならない難しい時代になりました。また、国内の政治経済の混乱も当分収まりそうにありません。しかし、少子高齢社会、人口減少、都市と地方の格差など、これらは国と地方に共通の課題であり、このようなカオス(混沌)の時代だからこそ、地方からの発想や提案が実現出来る事も多いと考えています。    

地方分権一括法が2000年4月に施行されてから早くも10年になります。

国と地方が対等の立場となり、その地方の特色を生かして等しく生き残れることが真の地方分権だと考えています。その実現のためには地方が求める権限の移譲とともに財源の確保が不可欠であり、今後の真の地方主権の進展を強く望んでいます。   

また、我々地方も、国に求めるだけでなく自らも変わる必要があります。現在の行政の仕組みや仕事を根本から見直し、公開度を高め、住民、議会、行政が、より一体化し、地方が必要とする「新しい公共」を創り上げなければなりません。   

本町の目指す将来像は、「自然はみんなのエネルギー、生き生き元気な田園タウン」、「日本一住みやすく、住みつづけたいまち」です。

その挑戦から実現に向けては、既成の概念にとらわれず、発想を転換し、住民との真の「協働と参画」を深め、共に輝ける町を目指してまいります。

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