全国町村会

パストラルシティの実現を目指して

山梨県町村会長
山梨県豊富村長
 萩原 幸男


豊富村は、山梨県の中央、甲府盆地の南部に位置し、南アルプスや八ヶ岳の山々が一望できる絶好のロケーションを有しております。人口3,655人、かつては養蚕日本一の「シルクの里」でありましたが、近年はトウモロコシや桃、スモモ等の果実の栽培が盛んな四季の美しい村です。

歴史的には、旧石器時代の原始文化の存在や有名無名の古墳が点在する歴史の土地であり、鎌倉時代の弓の名人「浅利与一義成公」の館跡があります。武田氏を経て徳川幕府直轄地となり、明治7年旧6ケ村を合併し豊富村として発足。明治22年、右左口村が分村し現在に至っております。

豊富村を初めて訪れる方々にまず目に付くのがユニークな街路灯。これは、繭と桑の葉をモチーフに象った80ワット2基の「まゆの灯」で、平成2年度から平成14年度末までに300ヶ所設置され、案内板の併設で村のイメージアップが図られ先駆けとなりました。

村では環境と循環型社会に重点を置き、下水道整備として、農業集落排水事業を導入し、平成8年度全村完成いたしました。下水の汚泥を肥料化し、リサイクルすることにより、河川の水質は浄化され、一時は姿を消していた蛍が甦り、マスコミにも度々取り上げられ村内外の話題となっています。現在、下水道の普及率は95.4%に達し県内トップの整備状況にあります。又、リサイクルについては、「とよとみクリーンセンター」で、汚泥を脱水・発酵、乾燥させることにより含有されている窒素・リン酸などの養分を残しながら、発酵熱により病原菌、寄生虫、雑草の種子を死滅させ、肥料・土壌改良材「とよとみクリーン」ブランドで販売し実績をあげています。

更に本年度より新たに資源循環施設を整備し、村内5ヶ所の農業集落排水処理施設から発生する汚泥とともに、既設コンポスト施設発酵槽に生ゴミを投入。生ゴミの持つ有機成分を集排汚泥と融合することで肥料成分のバランスを向上させ肥料としての付加価値を高め、農産物の品質向上が期待されます。このことで、環境負荷の軽減が図られ将来に向け、資源環境型社会の形成と村民生活環境の向上を目指します。

独自ブランド肥料「とよとみクリーン」で栽培収穫される野菜や果実は、国道140号線沿いの「道の駅とよとみ」で手作りハム等と共に直売され、新鮮・安心・リーズナブルな価格と開店前から行列が出来る程県内外のお客様に大変好評であります。最近は特に、この「道の駅とよとみ」を都市と農村との交流の拠点と位置付け、「シルクの里公園」や郷土工芸体験ができる温泉宿泊施設「シルクふれんどりぃ」、190インチハイビジョン映像で養蚕の貴重なデータが紹介される「郷土資料館」等の施設と合わせ平成14年設立の運営会社「シルクの里振興公社」が、来村者に魅力ある企画を実施し、大変好評です。

情報化社会に向けて、『とよとみ「電子村」e-ビレッジ計画』では、全ての村民が、IT技術を活用出来る地域社会を目指し、公共施設間を光ファイバーで結び、全国自治体で初めてIP電話システムを導入しました。電子役場の実現や村民のIT化を推進する「e-ビレッジ」の構築を目指し、その具体的な施設として村内11ヶ所の公共施設を光ファイバーで結んだ100Mbpsの地域イントラネット、及び1.5Mbpsのインターネット接続環境を構築いたしました。現在、運用を開始していますホームページもリニューアル化し、役場への各種申請書類をダウンロードできるようにしたほか、ネット接続された中央公民館や小学校にLANの施設とともに端末40台のPC教室を設けるなど村民向けサービスや教育面でもIT活用を図っています。

今後も、村民の皆さんと共に、4期村長職の行政活動を通じ、豊かな自然を生かした快適な生活環境と最先端の情報基盤整備を進め「活かし合い・高めあい・心豊かな村づくり」をスローガンに「パストラルシティ(田園都市)豊富」の実現を推進していきます。

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