全国町村会

伊良部のゴルフ場雑感〜ゴルフを通して明るく島興し〜

沖縄県伊良部町長 浜川健

午年の始まり、あけましておめでとうございます。驚異的なテロと報復戦争、不況と構造改革で始まった21世紀だが、今年は良い年にしたいものである。

沖縄本島から南へ300キロ、宮古列島の中にある伊良部島と下地島からなるのが伊良部町である。人口約7,000人、半農半漁の島である。かつては南方鰹漁で賑わった島である。

四方を海に囲まれ、サシバに代表される渡り鳥やハイイロペリカン、クロツラヘラサギ、コウノトリ等の迷い鳥が数多く見られる自然豊かな島である。

それともう1つ、下地島には、3,000メートルの滑走路を持つ、我が国唯一のパイロット訓練飛行場、下地島空港がある。

その空港建設から、30年、建設に伴い発生した空港周辺公用地での開発が進んでいる。

平成10年に改訂された沖縄県の下地島土地利用基本計画に基づく県有地と町有地の交換により、体験滞在交流型観光の核としての施設、民宿キャンプ村、都市農村交流センター、そして11月県内で初めて行政が建設したパブリックゴルフ場が完成した。

総面積26ヘクタール、3,400ヤード、パー36、チャンピオンコースのちょうど半分であるが、中には600ヤードを越すコースや県指定文化財の通り池をイメージした池、サシバのバンカーと、個性のあるコースがある。

勿論、無農薬である。

設計者に言わせると「聖アンドリュース」をイメージして作ったという。

公営企業債を活用し、来年4月1日がグランドオープンの予定である。

長寿社会に入り、成人の健康管理、お年寄りの健康増進は行政の大きな課題になってきている。また、メディアの影響で親子共通の話題が乏しくなってきていると聞く。憂うべきである。

私は町政を預かる者として、町民の健康増進と、親子共通の会話の提供、世代間交流の場として、また、ゴルフのマナーとルールを通して、子供たちの人間教育の場として、そして何よりも、今年より国体の正式種目になったゴルフの国体選手の育成と国際的なプロゴルファーの誕生を望んで建設を決意した。

我が町の子供たちは素晴らしい。一例がバレーボールである。小学校から高校まで、小さい島の子供たちだけで構成したチームが県内はもとより全国大会を闊歩している。

資源の乏しい我が町、「人材を持って資源と為す」は歴史の命題であったろう。

その素晴らしい可能性をもった子供たちに、新たに「ゴルフ」という可能性を加えたい。

平日、60歳以上は、18ホール回って3,000円、学校のクラブ活動では無料開放、また、学生料金は2,000円と格安にした。子供たちは柔らかさとパワーでチャレンジのゴルフをする。お父さんは、キャリアで確実なゴルフをする。おじいちゃんは、刻みだが味わいのあるゴルフをする。お母さんは、しなやかで小技の利いたゴルフをする。そして、19番ホールは、キャンプ村でバーベキューをしながら今日のプレーを讃え合う、或いは、交流センターで夕食を囲みながら、おじいちゃんの若さを喜び合う。

ゴルフを通して、笑いと和に溢れた家庭と社会が築けるものと確信している。

親子の絆を深めながら、色鮮やかな野鳥と語らい、島の自然を満喫し、焦らず、くさらず、OBも恐れず、しかし丁寧に確実に自分のゴルフをやっていく。

町長室の窓から、プレーを楽しんでいる町民を見て、島の和と笑顔が見えたような気がした。

よし、明日は土曜日、サシバリンクス伊良部で一振りしてくるか。

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