全国町村会

防災の申し子より

フリーアナウンサー  青山 佳世(第2855号・平成25年9月30日)

9月1日 関東大震災のあった防災の日に生まれ、その数日後に伊勢湾台風の直撃(年齢がわかってしまいますが・・・)を受け、 母は強風から身を守るためにテーブルの下に入ったという話を何回も聞かされて育ちました。そのせいか防災、災害対策などに関心が強く、自分は防災の申し子だと思うようになりました。

地震、火山、台風や豪雨による洪水や土砂災害、そして竜巻まで、いつ、どこでどんな災害が起きてもおかしくない状況になっています。 「いざという時に備えて」行う防災訓練に参加する住民のみなさんの姿勢も真剣味を帯びてきました。

長年にわたり水防団に入った地域の人たちは訓練を重ね、自分たちの身は自分たちで守ることを実践しています。川沿いの地域では当たり前のことですが、 町中に暮らす人間にとっては知らない世界、一般公開の水防演習は多くの人の防災意識を変える重要な機会です。竹尖げ、月の輪工法、積み土のう、といった昔ながらの工法と、 現代生活で身の回りにあるものを使った方法も紹介されます。土の入ったプランターやポリ容器にビニールシートを巻いて土のう代わりにする。こういう情報を知っておけば、いざという時、 どこかで頭に残っていて行動できるはずです。

自らの備えは不可欠ですが、最近はそれだけでは手に負えない災害も増えているため、組織的な広域の救援・支援活動は欠かすことができません。

国の災害復旧の専門家チームのTEC ーFORCE(緊急災害対策派遣隊)は、整備局中心に3千数百名登録、消防も広域連携がすすんで、 東日本大震災などで全国に派遣され大きな力を発揮しました。今後はさらに迅速に出動し、活動できるような仕組みづくりを期待したいものです。

地域の中で防災情報をしっかり伝達し避難誘導するだけでなく、町や村を訪れる外国人を含めた観光客の安全の確保も忘れてはならないことです。

ある自治体では、大きな被害を受けたのに大きく報道されなかったと不満をもち、一方同じ自治体の観光部門は災害情報によって観光客が減ったため、安全情報を出してほしいと懇願。 これは利害相反するようで実は同じことを求めているのです。被害を受けた場所はどこか、復旧したのかしないのか、正確な情報が的確に伝わるよう関係者で力を合わせて情報発信すること。 これこそ住民も観光客も一番望んでいることです。

災害シーズン、みんな一体となって乗り切りたいものです。

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