全国町村会

山本会長 自民党総務部会関係合同会議で発言


 自由民主党の総務部会(荒井広幸部会長)と地方行政調査会(中馬弘毅会長)などの合同会議が8月29日、自民党本部で開催され、全国町村会など地方六団体の代表者から平成14年度地方行政関係予算概算要求に関して重点要望が行われました。
 合同会議では、全国町村会の山本文男会長(福岡県添田町長)が市町村合併、税源移譲、地方交付税などについて要望を行ったほか、全国知事会の松形祐堯副会長(宮崎県知事)が地方分権の一層の推進、地方税財源の充実確保、外形標準課税の導入等について、全国市長会の青木久会長(立川市長)が固定資産税の安定的な確保、少子高齢化対策等について要望を行いました。
 合同会議における山本会長の発言要旨は以下のとおりです。

 

 平素は市町村の運営についてご支援いただいておりますことに最初にお礼申し上げます。知事会、市長会の要望と重複する部分は簡略に述べさせていただきます。

1.市町村合併について

△意見を述べる山本会長

 最初に市町村合併についてですが、合併で一番悩みを抱えているのは町村長です。強制をするな、自主的にやらせてくれと申し上げて今日まできておりますが、実際に現場では何かやらなければというせっぱ詰まった感情を受けているところです。
 今町村長が一番心配しているのは、合併して財源がきちんと確保できるのか、今と同じような状態で二、三の町村が一緒になるだけではないのかということです。地方税財源の移譲、地方交付税、補助金・交付金をどうするのかということがはっきり示されていないために心配をしているのです。
 合併においては自立のできる新しい自治体を作ることが一番大事なことです。合併だ、合併だと言って一たす一ばかりで進めていっても自立力というものは生まれてこないのではないでしょうか。自立力というのは行財政が一致して力強くならなければ生まれてこないのです。
 現在、全国の市町村のうち九割近くが協議会や研究会を設置して議論を進めています。合併するとこうなるのだというきちんとしたヴィジョンを自分たち自身で作られるような環境を作って支援していただくと、町村長の苦渋が和らいでいい合併ができるのではないかと思います。強要、強制だけはお断り申し上げておきます。
 さて現在、地方制度を変更して一定の事務を制限された小規模市町村を作ろうということが言われていますが、こういうことを言われるとなお一層心配が増えることになります。これならば大丈夫だというきちんとした案ができてから出されていたらよかったと思います。小規模市
町村などという議論を出されることは私は納得できません。、地方制度を変えるなと言っているのではありません。皆さんが安心して乗られるような案を出していただきたいと思います。同じ市町村なのにお前はダメだからこっちにいけというやり方は決していいやり方ではありませんので、ぜひ考慮いただきますようお願いいたします。

2.税源移譲について
 税源移譲については既に片山試案が示されていますので、それをそのまま強力にに押し進めるという方向で支援をお願いします。

3.地方交付税について
 自立するためには財源の調整がうまくつかなければなりませんが、最近、地方交付税を大幅に減らせという声が聞こえます。地方交付税があればこそ市町村は成り立っているのです。不交付団体というのは百しかなく、ほとんどの団体が地方交付税の恩恵を得て今日まで運営してきたのですから、地方交付税についてそういうふうに軽々しく言われることはどうかと思います。地方交付税の持っている特殊な性格、機能、調整力を十分にこれからも活用していただきますようお願いします。

4.医療保険制度の一本化について
 次に医療保険制度についてですが、国民健康保険については一本化に向けて進めていただけるということでありがたく思っております。
 県単位にまとめたらどうかというのが町村会や市長会のかねてから主張ですが、県単位といっても都道府県が保険者になるということではありません。都道府県がいやだと言うとせっかくの一本化の機運に水を差すことになってしまいかねません。県単位で一本化して、保険者については地方自治体の法的な何らかの機関を作ればいいのではないかと思っておりますので、一本化についてご理解をお願いいたします。
 一本化の方法については、まず国民健康保険を一本化して、それがうまくいったら次に政管健保を一本化し、さらに時間をかけて健保組合との一本化を図り、医療保険の完全な一本化を図るということを私どもはお願いしております。時間は10年くらいかかるのではないかと思っておりますが、10年間かけてでも医療保険を一本化すべき時代が来ているのではないでしょうか。ぜひお願い申し上げておきます。

5.介護保険制度について
 介護保険についてはやっと緒についたところですが、報道されておりますように保険料の格差がつきすぎました。高齢者数と施設数の差が格差の原因となっております。これらをうまく調整していくためには広域連合を組むことが必要となります。相互扶助の精神で広域連合を組むと、近隣市町村で保険料も介護を受ける費用も同じ額でいけるようになり、大きなスケールメリットがあります。市町村合併が進むと新たな段階が来るでしょうが、広域連合を先に組んでおいて、合併しようとする時に加入していなかった市町村はそのまま費用を負担しないで加入してもらえるようにすればうまくいくと思いますので、今年度でも補正を組むことがありましたら広域連合を組ませるための支援の経費を予算化していただきますようお願いいたします。

6.ペイオフ等について
 ペイオフについてですが、住民から預かった公金の保護については心配が絶えることがありません。せめて公金だけは安心できるようにしていただくことが必要ではないでしょうか。ぜひ確実な方法を考えていただきますようお願い申し上げます。
 また、公営企業金融公庫については、公営企業を持っている団体にとっては大事な存在でございます。本体の事業よりもむしろ公営企業のほうが町政、村政を進めていく上で大きな貢献をしています。これが硬直するようなことになると十分なサービスができなくなりますので、公営企業金融公庫についてはむしろ強化していただければと思います。利益が上がったところはどんどん公庫に入れて地方自治体の事業に支援していただくというやり方をすれば公営企業金融公庫そのものの価値が認められて、うまくやれるようになるのではないでしょうか。ぜひご理解いただきますようお願い申し上げておきます。
 以上申し上げたことについて格別のご配慮を賜りますようお願い申し上げて私の要望を終わります。

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