全国町村会

 

地方分権改革推進特命委員会に山本会長が出席



 自民党の「地方分権改革推進特命委員会」(委員長:山口俊一衆議院議員)は、4月18日、全国町村会(会長:山本文男福岡県添田町長)など地方六団体代表からヒアリングを行いました。本会からは山本会長が出席し、意見を述べました。
 山本会長は、地方分権の名の下に道州制の議論が進んでいることについて、「道州制実施のために、人口10万人単位で合併をして、寄せ集めの基礎自治体をつくることが真の分権改革に結びつくとは思えない」と述べ、道州制ありきの議論に対する懸念を示しました。地方分権の推進については、地方の意見を十分に聞くことの重要性を指摘し、地方と国が協議をする場の設置を強く求めました。また市町村合併については、「今回の合併によって町村数は40%に減ったが、合併の効果を誰も話さない。合併して本当に地域住民が喜んでいるのか、公表してほしい」と述べ、合併検証の必要性を訴えました。
 山本会長の意見に対し、山口委員長は協議機関の設置と合併検証の必要性を認めた上で、党として今後検討していきたいと回答しました。

■山本会長発言要旨
 地方分権の議論が始まってからかれこれ12,3年が経ったが、改革は一向に進んでいない。分権改革は地方自治を前進させるための正しい一つの方法であろう。しかし町村は、それぞれ地形が異なり、文化、風習も違う。これらの異なった村(地域)が少しずつ規模を拡大し、町になり市になってきたという経緯がある。その違いを無視し、画一的な基礎自治体をつくるために地方分権を進めるのでは、町村は本当の意味で分権の担い手にはなれない。町村に力がついて、分権を担っていけるような方策を考えていただかないと、私どもにとって分権は受け入れ難いのではないか。
 一方で地方分権という名を借りて道州制を実施しようという議論がなされている。いま道州制を何故やる必要があるのか、問うてみたい。47の都道府県が統合されても、格別な効果があるとは思えない。そして道州制を実施するために、町村はさらに合併をするようにいわれている。それも人口10万人単位でひとつになるように合併せよ、ということである。町村というものは先ほど申し上げたとおり、歴史も文化も異なり、それぞれの地域の違いがあるからひとつにならずにやってきた。いまの町村はその延長にあり、いまだそれを乗り越えていくだけの状況下にはない。道州制を実施するために、このような地域特性や歴史的背景を破壊していくのであれば、我々町村はますます身動きがとれなくなる。町村側にとって地方分権を推進することよって本当の力がついて、道州制に移行できる時期まで待っていただくことが大切であり、道州制ありきの議論は止めていただきたい。
 10万人単位で合併するということは、町村をなくしてしまうことにほかならない。しかし寄せ集めの基礎自治体をつくって、真の分権改革が実現するのか、私は疑問を持たざるを得ない。町村を構成している背景がそれぞれ異なり、そのことを無視して規模のみを拡大し、道州制に結びつけることは正しいやり方であるとは思えない。この点を十分に考えていただくようお願いしたい。
 私は基本的に地方分権を進めることに反対ではないが、その中身を十分に検討した上で、町村にも受け入れられるような形での議論を望むものである。そうでなければ効果的な分権改革が実現するとは思えない。
 地方分権という大きな改革を進めようとしているのに、我々地方の意見を聞く機会をなかなかつくっていただいていない。今回のようなわずかな機会に各団体の代表の意見を聞いただけで、委員会の方々は地方の実情を本当に分かっていただけるのであろうか。これからは地方と協議をする機関をつくって、そこで分権の中身についての具体的な議論を行っていくことが必要である。本当に地方に移して良いものも見極めていくことが大事ではないか。そうしなければ本当の意味での分権改革は成功しないと思う。
 国家権力で一方的に分権の仕組みをつくって移譲する事務事業を決めたとしても、体力のある県や大都市は対応できるかもしれないが、我が国には中小の市町村がたくさんあるということをお忘れのないようお願いしたい。また、それならば合併すれば良いではないか、という話は理不尽である。
 町村合併を進めて町村の数は合併前の40%位になってしまった。しかし合併の成果については、だれも発表していない。合併して本当にみんなが喜んでいるのだろうか、そのことを公表して頂きたい。
  

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