全国町村会

 

全国町村長大会を開催



 全国町村長大会は、11月29日、東京・渋谷のNHKホールで、全国から参集した町村長と町村関係者等約2,000名が出席して開催されました。
 今回の大会は、特に重要な案件である地方分権改革の推進と町村財政基盤の強化に重きをおき、「地方分権改革推進法案の速やかな成立」「地方税、地方交付税等の一般財源の総額確保」「地方交付税の機能堅持と新型交付税導入にあたっての町村に対する適切な配慮」などを緊急重点決議として掲げました。

 大会終了後には、決議事項実現のため、地元選出の国会議員を中心に要請活動を展開しました。
 また、参加者全員に「私たちは再び農山村の大切さを訴えます」と題する提言書を配付し、農山村の果たす役割とかけがえのない価値について全国町村会の主張をPRしました。  


山本文男全国町村会長

  はじめに、山本文男全国町村会長(福岡県添田町長)が挨拶を述べました。

                   
                     全国町村会長挨拶 

 本日ここに、全国町村長大会を開催いたしましたところ、安倍内閣総理大臣、河野衆議院議長、角田参議院副議長、総務大臣代理・大野総務副大臣、川股全国町村議会議長会会長、並びに国会議員の諸先生方には、政務ご多端の折、ご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。
 また、全国の町村長各位には、本大会のため遠路ご参集をいただき、心から感謝を申し上げます。

 安倍内閣総理大臣は、地方分権に向けた改革に終わりはなく、「地方にできることは地方に」との方針で、更に一層地方分権を推進し、真の地方の自立と責任を確立するための取り組みを行っていきたいとされております。
 政府におかれては、安倍総理の強いリーダーシップの下、地方自治の充実、地方分権改革に一層強力に取り組まれることを強く期待致します。
さて、6月7日、地方六団体は、「骨太方針2006」への反映と今後の地方分権改革を加速させるため、内閣と国会に対し税財政面での具体的方策を提言した「地方分権の推進に関する意見書」を提出しました。

 しかるに、6月23日に示された政府・与党の「歳出歳入一体改革に向けた取り組み方針」の素案は、地方交付税の実質的な抑制や地方単独事業の削減など、地方の自主的な財政運営を著しく圧迫し、到底、看過、容認できない内容であったことから、地方六団体として一致結束して強くその修正を求めました。
 その結果、7月7日に閣議決定された「骨太の方針」では地方交付税について、地方の財政収支の状況等を踏まえて適切に対処することとされるなど、地方の意見が相当程度反映されたものとなりました。折しも、来年度の予算編成、税制改正論議が本格化する時期ですが、私どもは、その動向を注視し、必要な活動を行っていかなければなりません。

 現在、国会において、「地方分権改革推進法案」の審議がなされております。これは、国及び地方公共団体が、分担すべき役割を明確にし、地方公共団体の自主性及び自立性を高め、自らの判断と責任において行政を運営することを基本理念として、「地方分権のための関係法令の一括した見直し」に向けた推進体制等を定めるものであります。これが成立すれば、地方分権改革は第二期に入り、確かな第一歩を踏み出すこととなります。
 その早期成立を願うとともに、法案に盛り込まれた、「地方分権改革推進計画」の作成に際しては地方との事前協議を行い、また、推進委員会の委員選任に当たっても地方の意見を反映させるなど、地方の参画のもとに施策の推進が図られる必要があります。

 地方が、自己決定、自己責任の原則に基づき、多様で個性豊かな地域づくりを進めていくためには、安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税などの一般財源が確保されなければなりません。
 「三位一体改革」により、3兆円の税源移譲がなされましたが、今後も、国・地方の税源配分の見直しを行って、地方税財源の充実強化が図られなければなりません。また、地方交付税についても、その名称を「地方共有税」に変更し、国の特別会計への直接繰り入れ等の見直しにより、地方固有の共有財源であることを明確にすべきであります。
 政府は、国と地方の税収比を一対一となるように税源配分の見直しをして人口20万人以上の都市の半分程度が交付税の不交付団体となるようにしたいとのことであります。その際留意しなければならないのは、総体として、地方税が増えても、その分、交付税が減り、税源に乏しい町村に一方的なしわ寄せが来るのではないか、ということであります。町村の財政運営に支障を生ずることのないよう、慎重な配慮が必要です。

 また、人口と面積を算定の基礎とした新型交付税の導入がなされようとしています。総務省は、個々の団体ごとに試算・検証をされているようですが、財政規模の小さい町村は、たとえわずかな交付額の変動であっても、大きな影響を受けます。私は、新しい制度ができるたびに町村が犠牲になるのではないかという懸念を拭い去ることができません。これについても適切な配慮を望みたいと思います。
 財政問題に関連して、公営企業金融公庫廃止後の新たな組織の設立についても、ここで申し上げておきたいと思います。
 去る、10月31日、地方六団体は、その制度設計案を取りまとめ、菅(すが)総務大臣に提出いたしました。上下水道や病院、道路整備など住民生活にとって不可欠な社会資本整備のために長期・低利の資金を調達するという公営企業金融公庫の機能を引き継ぐため、全地方団体が出資して特別法に基づく「地方共同法人」を設立しようというものですが、その際、確固たる財務基盤を確立して市場の信認を得るためには、地方の負担によって形成された引当金など現公庫の財務基盤を承継することが不可欠であります。

 しかるに、地方への不信や無理解から、このような資産の承継を否定したり、新組織の設立そのものに疑義を呈することは、大変遺憾なことであります。政府の制度設計が、地方六団体の案を充分踏まえたものとなるよう強く望みたいと思います。 
 全国の町村は、自然的、地理的条件等それぞれの特性に応じ、長い歴史が育んできた独自の文化を有しています。また、農山漁村地域は国土や自然環境の保全、食料の供給、水源かん養等、国民生活にとって重要な役割を担い続けてきました。
 そしてまた、我々町村長は、乏しい自主財源の中で種々やり繰りをしながら財政運営に努め、創意と工夫を凝らして、様々な行政課題に取り組み、活力と魅力ある地域づくりを目指し、懸命な努力を重ねてきました。

 こうした中、いわゆる「平成の大合併」によって、町村の数は、1,038となりました。私は、この大合併が何であったのかを検証しなければならないと思っていますが、現在もなお、「地方分権の推進に対応した市町村の体制整備及び確立」という目的の下で、都道府県の構想による新たな市町村合併が進められています。国土の多様性に応じて、大小さまざまで多様な市町村が存在するというのが本来の自然な姿であります。市町村合併は、一律に人口規模で基準を設定して強制したり、財政措置があるからと、それに誘導されたりしてなされるべきものではありません。それぞれの地域の地理的特性や歩んできた歴史、社会的・経済的圏域としての一体性などを総合的に勘案し、将来への明確な展望を持って、最終的には住民意思を集約して自主的になされるべきものであります。

 このような動きに加え、全国の町村を取り巻く環境は、過疎化、少子高齢化の進展や、景気回復を実感できない地域経済の活力の低下など極めて厳しい状況にあって、都市と農山村の地域間格差の拡大もまた進んでいます。
 私たちは、こうしたさまざまな行政課題を克服し、地域の個性を最大限に発揮しながら、新たな分権時代に向けて町村自治の可能性を拓いていかなければなりません。
 我々町村長は、これからも力を合わせ、住民一人ひとりが誇りと愛着を持ち、この町や村に住んでよかったと実感できる町村の実現に向けて、全力を傾注して行こうではありませんか。
 本大会が所期の成果を収めることができますよう、ご参集の皆様方の格別のご協力をお願いして、私のご挨拶と致します。
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魚津龍一副会長

 続いて、魚津龍一副会長(富山県朝日町長)が、「宣言」を朗読、提案しました。

宣  言


 全国の町村は、自然的・地理的条件等それぞれの多様性に応じ、長い歴史が育んできた独自の文化があり、国土や自然環境の保全、食料の供給、水源かん養等、国民生活にとって重要な役割を担い続けてきた。
 これまで我々は、それぞれの創意と工夫を凝らしながら、様々な行政課題に取り組み、活力と魅力ある地域づくりをめざし、懸命な努力を重ねてきた。

 平成の大合併によって町村の数は大幅に減少したが、今なお、その国土面積は4割を超えており、今後ともこうした役割を果たし続けていくとともに、地域の個性を最大限に発揮しながら町村自治の可能性を拓いていかなければならない。
 このためには、少子高齢化の進展や地域経済の停滞など厳しい状況を打破し、拡大する都市と農山漁村の地域間格差を解消するとともに、地域の実情に沿った個性溢れる行政を展開できるよう、地方分権改革の一層の推進と町村行財政基盤の強化をはかることが不可欠である。
 我々町村長は、相互の連携を一層強固なものとし、住民一人ひとりが誇りと愛着の持てる活力と個性溢れる町村の実現に向けて邁進することをここに誓う。

 以上宣言する。


                                平成18年11月29日
                                   全国町村長大会
                    

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■ 来賓挨拶 ■


安倍晋三内閣総理大臣

 全国町村長大会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
 先ほどご挨拶をされました山本会長とは、確か6年前になりますか、当時私は自由民主党の社会保障政策の担当者であります社会部会長を務めておりましたが、介護保険制度の施行において、いかに円滑にこれをスタートさせるか、ずいぶん議論をしたことを思い出すわけであります。

 町村長というのは、何と言っても住民に近い立場で行政を担っておられるわけでございます。つまり町村長の皆様の判断、これはすぐに住民の皆様の生活に影響が出てくる。そしてまたそれと同時に、多くの住民の皆様からの声も一番伝わりやすい行政の長ではないかな、こんなようにも思うわけであります。日ごろ地域住民の福利厚生の向上と発展のために大変なご努力をしておられますことに、敬意を表する次第でございます。

 私どもは今日まで、構造改革を進めてまいりました。また私の内閣のおきましても、地方分権の推進を含めて、構造改革を進めてまいります。ではなぜ、この改革を進めなければならないか。今や、世界はグローバルな世界になりました。つまりグローバル化が進む中におきまして、世界の競争に勝ち抜いていかなければ、残念ながら日本の未来はないという時代に入ってきたわけでございます。
 そして少子高齢化が進んでいく中におきましては、今までの構造のままでは、やっていけなくなっていく。地方でできること、地方がやるべきことは、地方にお任せをしていく。このほうが、地域の住民にとっても目配りの効いたサービス、また効率的なサービスも可能になっていくということでございます。こうした構造改革を私はこれからも着実に進めてまいる考えでございます。
 この地方分権の推進につきましても、地方分権改革推進法をただ今国会で議論をしていただいております。この国会におきまして、何としてもこの法律を成立をさせなければならない。そして、住民の皆様にとって、利益となる地方分権を進めてまいる所存であります。

 私どもがこの改革を進めてまいりました結果、日本の経済は全国的には回復し、そして自律的な成長に乗ることができたわけでございますし、世界において力強い競争力を復活したと確信いたしております。しかしその中で、勝ち組負け組が固定しているではないか、あるいはまた都市と地方との不均衡の問題が指摘されております。私はまず、勝ち組と負け組が固定化されてはならないと考えています。頑張った人が、汗を流した人が報われる社会を創っていく。しかし、何回でも機会がある、チャンスがある、そういう社会を創ることによって、日本は活力を維持できる。そしてまた、日本に暮らす国民の皆様の生活はより豊かになっていく、未来は拓かれていく。このように確信いたしております。

 そしてまた何といっても、地方の活力なくして日本の活力はない、こう信じております。私は、「美しい日本」をつくっていきたい、この思いで内閣を組閣し、今、この「美しい国」に向けて邁進していきたいと決意したわけでありますが、「美しい国」とは、地域が美しいたたずまいを持って、そこに住んでおられる方々が未来に希望を持てる国でなければならないと思っています。
 そのために、頑張る地方を応援していく、そのための新たな交付税の措置を行う「頑張る地方応援プログラム」も進めてまいりたいと思います。自分の住んでいる地域に、どうやれば人口が増えていくか、新たな人たちが地域にやってくるか、そういうプランを考えた所、場合によっては、他の地域から、あるいは海外からの投資を呼び込むために、色んなことをやっている、そいう地域・地方を応援していきたいと思うわけであります。

 また時には、自分の住んでいる地域の良さは、その地域に住んでいる方々にとっては気付きにくい面もあるわけでありまして、そういうときには、「こんな素晴らしさがある」「ここを活かしていった方がいい」「こういうやり方がある」ということを国でアドバイスをしていく、そういうアドバイザー的な人をおいて、そういう試みをしようとする地域・地方を応援していきたい。しかし、かつてのように、国がメニューを決めて「ああしろ」「こうしろ」「こういう規格に当てはまっていなければダメですよ」ということは、やめなければならないと思います。やはり地域の皆さんが一番地域のことを考えていて、地域の将来を一番心配しているわけであります。ですから国は、側面からアドバイス、支援をしていくという立場において、地方のやる気を応援をしてまいりたい。このように考えているところでございます。

 繰り返しになりますが、地方の活力なくして国の活力なし。これが私の基本的な姿勢であります。今日、ご参集をいただきました全国からの町村長の皆様、また関係者の皆様、それぞれの地域で、それぞれの地域の個性と良さを活かして頑張っていただきたい。そして私たちも、しっかりと応援をしてまいりますことをお約束をいたしまして、私のご挨拶とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。 
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河野洋平衆議院議長

 日頃から、地方自治の発展、住民自治の福祉のためにご努力をいただいております町村長の皆様方に心から敬意を申し上げ、また、ただ今は、立派な大会宣言を採択されましたことに、心から敬意を表したいと存じます。
 申し上げるまでもなく、町村をとりまく状況は誠に厳しいものがございます。先ほどもお話がありましたように、2,500を超える町村数は今や1,000余りとなりました。さらに合併を目指す町村もございましょうし、あるいはまた、自立の道を厳しくとも歩むと、決意を新たにしている町村もあろうかと思います。いずれにせよ、少子高齢化、あるいは障害者の支援、医療サービス、こうした問題に皆様方は直面しておられます。こうした問題を克服するために、広域行政、あるいは事務の簡素化・効率化、都道府県との連携、こういった点について、色々と知恵を絞っておられるに違いないと存じます。

 そうした中で、地方の活力は確かに高まってきつつあると思いますけれども、今年に入りまして、財政破綻に直面した自治体が判明をしております。厳しい状況に置かれているこうした自治体に対して、これをどう助けることができるのか。もちろん、自立・自助が何より大事ではありますけれども、こうした自治体の財政状況というものをどうやって救うことができるのか、その財政運営に対して、住民の不安は高まり続けているわけでございます。町村行政の責任者である皆様方には、色々お話がございましたように、地域の特性を活かし、地域の持つ文化・伝統、そういったものを大事にしながら、個性あるまちづくりを進めるともに、更なる行政改革に取り組んで、財政状況をより健全に維持する努力というものが求められているわけでございます。

 国会におきましても、昨日、衆議院におきましては、地方分権改革推進法ならびに道州制法案が本会議で可決成立をし、参議院に送られたところでございます。私どもは、衆参両院、国会の審議を通じまして、国と地方との関係、あるいは地方の自主性がよりよく尊重されるように、国と地方の役割分担の見直しでありますとか、権限の移譲等についてさらに討議を重ね、地方の自立と発展を推進していかねばならないと存じております。
 どうか皆様方におかれましては、本大会を契機に、先ほどの大会宣言などを目標として、よりよい町政、村政を実現されるために、なお一段のご努力、ご尽力を心からお願い申し上げる次第でございます。

 以上衆議院を代表して、本大会に対する心からのメッセージとさせていただきます。
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角田義一参議院副議長

 本日ご列席の皆様におかれましては、地域住民の生活に密着した、最も身近な自治体である町村において、行政の最高責任者として、日夜、地方自治の発展と住民福祉の向上のために献身的な取組みをなされておりますことに、まずもって心から敬意を申し上げる次第であります。日頃の皆様方のご労苦に対し、深く敬意を表しますとともに、心から感謝を申し上げる次第であります。

 今日の地域社会を取り巻く状況は、都市部と地方の経済の二極化、過疎化と少子・高齢化の同時進行等、対応が急がれる問題が山積いたしております。これらの課題に適切に対応していくため、地方が地域の実情に応じ、自らの裁量と責任で創意に満ちた政策を実施できる分権型社会の確立が求められてきたところであります。
 しかしながら、これまでの分権改革では、地方の皆様の意向が十分に尊重されてこなかった面もあったのではないかと、私は指摘せざるを得ません。現在、国会では、地方分権改革推進法案の審議が行われておりが、今後、第2次ともいうべき本格的な分権改革を推進するに当たりましては、地方の皆様の声をよく聞いて、その意向を十分に尊重していくことが何よりも重要だと考えております。
 その中にありまして、特に税財政基盤の強化に向けた取組みを推進することは大事なことでありますけれども、合併を進めた町村はもとより、様々な事情で合併を行わず、自立の道を歩まざるを得なかった町村におかれましても、地域活性化のため、創意と工夫が発揮でき、自治体の自由度が高まるような施策の確立が求められております。

 私は、はっきり申し上げまして、地域住民の生活を最もよく知るのは、申すまでもなく皆様であると思います。したがって、まず国の基本方針は、今後の地方分権推進の鍵は、まさに皆様が握っておられるわけですから、町村長の皆様を心からご信頼申し上げるということが、まず第一に肝要であろうと、私は思っております。そして、皆様を心からご信頼を申し上げた上で、権限・財源の面におきまして、地方の自主性・独自性を担保する仕組みを本当に打ち立てることができるのかどうか、これが私は肝心要であると思っているところであります。
 国政の一翼を担う参議院といたしましても、真の分権改革の推進と地方自治の発展のため、引き続き、さらなる努力を傾けてまいりますことをお誓いを申し上げます。

 皆様方におかれましても、魅力あふれる活力に満ちた地域社会の創造と住民福祉の向上に向け、今後とも一層ご尽力くださいますことをお願い申し上げる次第であります。
 おわりに、本日の大会のご成功と全国町村会のさらなるご発展、皆様のご健勝をご祈念申し上げまして、参議院を代表してのご挨拶といたします。
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大野松茂総務副大臣
(総務大臣挨拶代読)
 全国町村長大会が開催されるに当たり、日頃から地方自治の発展のためご尽力いただいております皆様方に対し、心から敬意を表します。
 さて、政府は、「地方自治の活力なくして国の活力なし」との考えの下、魅力ある「強い地方」をつくるため、国と地方の役割分担の見直しや国の関与・国庫補助負担金の廃止・縮小等に取り組み、国と地方がそれぞれ責任をもって行政運営ができるよう地方分権を一層推進してまいります。そのための推進体制等を規定する地方分権推進法案を今国会に提出しております。

 また、平成19年度から、知恵と工夫にあふれた地方の実現に向けて、地場産品の発掘・ブランド化など、地方独自のプロジェクトを自ら考え、前向きに取り組む地方公共団体に対し、地方交付税の支援措置を新たに講ずる「頑張る地方応援プログラム」をスタートさせます。
 地方財政については、歳出削減努力と併せ、安定的な財政運営に必要な地方税、地方交付税等の一般財源総額を確保します。
 また、人口と面積を基本として算定する新型交付税の制度や、再建法制の見直しについて、皆様とも意見交換をしつつ検討を進めてまいります。
 地方税については、国から地方へ3兆円の税源移譲が実現したところですが、その円滑な実施に向け、国民に対する周知を図るとともに、引き続き地方分権を支える重要な財源であり、これを充実してまいります。

 地方自治に対する国民の理解と信頼に支えられた分権社会を確立するためには、更なる改革が必要となります。各団体におかれましては、集中改革プランを着実に実施いただくとともに、8月に策定した地方行革新指針に基づき一層の行政改革に取り組まれるようお願いいたします。
 消防防災については、緊急消防援助隊の増強や市町村の消防の広域化の推進等により、災害応急体制の強化を図るとともに、地域防災力の要である消防団員の確保を図るなど、消防防災体制の充実強化に努めてまいります。
 また、先般の北朝鮮による弾道ミサイル発射事案・核実験実施事案を踏まえて、今後とも、総務省として正確な情報収集に努め、都道府県を通じて迅速に情報提供させていただきます。一方、警報伝達や住民の避難誘導等について定める市町村国民保護計画については、本年度中に作成していただくこととなっていますので、よろしくお願いいたします。

 今後とも皆様方と十分に連携を図りながら、諸課題の解決に全力で取り組む覚悟ですので、各位の一層のご奮闘、ご支援をお願いいたします。
 最後に、皆様方のますますのご健勝とご活躍、地域社会の発展を祈念しまして、私の挨拶とさせていただきます。
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川股 博全国町村議会議長会会長

 全国の町村議会議長を代表して一言ご挨拶を申し上げます。はじめに、本日ご出席の町村長の皆様には、平素、町村行政の中枢にあって、住民福祉の向上と地域の発展のため日夜献身的なご努力と情熱を傾けておられますことに、心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。また、日頃から私ども全国町村議会議長会に対し格別のご理解とご協力を賜っておりますことに対し、厚く御礼申し上げます。
 ご案内のように、分権改革は、私ども町村が産業の停滞、後継者不足などといった地域活力が減退していく大変厳しい状況を打開するため、全国一律ではなく、それぞれの地域がそれぞれの実情に応じて主体的に施策を実施する体制づくりを構築することであります。

 期待を持って臨んだ三位一体の改革も、地方分権としては十分な成果を得られず、むしろ逆行するかの決着がなされ、分権改革は「未完の改革」にとどまっているといわざるを得ません。地方にできることは地方が担い、責任を持ち、未来の創造に自由に挑戦できる環境と気概を地域にもたらす分権改革をさらに推進することが、新しい国のかたちとして求められていると考えます。
 まずは、現在国会で審議されています「地方分権改革推進法案」が、速やかに制定され、分権改革が力強く踏み出せることを切望するものであります。
 また、平成19年度に向けて町村税財源の確保も喫緊の課題であります。特に、現在総務省で検討されています新型交付税については、市町村における人口及び面積の大きな格差を考えるとき、その導入をめぐって、町村に大きな混乱をもたらすのではないか、と懸念するところであります。町村が困窮することのないよう、心ある施策を講じていただく必要があると考えております。

 全国の町村では、これまで我が国の文化、伝統、自然、歴史を大切に受け継いで参りました。こうしたところに、市場の原理を導入し、歳出削減だけを求め、国の関与を残すのであれば、豊かな自治をつくるどころではありません。町村が元気にならなければ、「美しい国 日本」が元気になりません。
 山本会長の強いリーダーシップと本日お集まりの皆様方全員の力の結集により、全国町村会の声が国政にしっかり反映されることを願ってやみません。私どもは、今後とも、皆様方との結束を強め、町村が抱える諸課題に適時適切に対応して参りたいと考えております。

 終わりに、ご参集の皆様方のご健勝とご多幸を祈念し、私の祝辞とさせていただきます。
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来賓挨拶に続き議事に入るため議長団5名を選出しました。


小野俊逸青森県中泊町長
針ヶ谷照夫群馬県板倉町長
岡井康徳奈良県河合町長
上利禮昭山口県秋芳長町長
藤井 賢香川県綾川町長



決議案9項目について、政務調査会行政部会、財政部会、経済農林部会の各部会長が朗読、提案し満場の拍手で採択されました。


川田弘二行政部会長(茨城県阿見町長)
佐々木清蔵財政部会長(広島県安芸太田町長)
藤原忠彦経済農林部会長(長野県川上村長)



決  議


 一 地方分権改革の集中的かつ一体的な推進を期する

 一 道路特定財源の安定確保を期する

 一 少子・高齢化の進行に対応した医療・保健・福祉施策の推進を期する
 
 一 医療保険制度の一本化を期する

 一 農林漁業の振興と魅力あふれる農山漁村の実現を期する

 一 食料自給率の向上と食の安全・安心の確保を期する

 一 自然災害の復旧に対し万全を期する

 一 北朝鮮による拉致事件の早期解決を期する

 一 北方領土の早期返還と竹島の領土権の確立を期する

  以上決議する。


                               平成18年11月29日
                                   全国町村長大会

動画ファイル】(WMV)

続いて、緊急重点決議案を、本田恭一副会長(島根県斐川町長)が朗読、提案し満場の拍手で採択されました。




緊 急 重 点 決 議

  
 真の地方分権改革を推進するためには、地方六団体が提出した「地方分権の推進に関する意見書」に沿って、その内容を着実かつ速やかに実現することが緊要である。
 また、地域間格差を解消し、町村が地域の特性に応じた自立的まちづくりを進めるためには、町村の財政基盤の充実・強化が不可欠である。
 よって政府は、下記事項に十分留意し、その実現をはかるよう強く要請する。


1.地方分権改革推進法案の速やかな成立をはかるとともに、地方六団体意見書の内容を早期に具体化すること。

2.町村の安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税等の一般財源の総額を確保すること。
   
3.地方交付税の持つ財源調整・財源保障機能を堅持するとともに、新型交付税の導入が町村の安定的財政運営に支障をきたすことのないようその算定方法には十分留意すること。

以上決議する。


                                  平成18年11月29日
                                    全国町村長大会

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最後に、青木國太郎副会長(東京都日の出町長)の閉会挨拶で終了しました。


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■配布資料■

大会決議・要望(PDF/877KB)

提言書「私たちは再び農山村の大切さを訴えます」【本文】(PDF/523KB)

提言書「私たちは再び農山村の大切さを訴えます」【ダイジェスト版】(PDF/0.98MB)

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