全国町村会

=地方六団体=
地方自治危機突破総決起大会を開催
−厳しい状況の打破と未完の分権改革の強力な推進−


 全国町村会(会長・山本文男福岡県添田町長)など地方六団体で構成する地方自治確立対策協議会と地方分権推進連盟は、5月31日、正午から東京の九段会館で「地方自治危機突破総決起大会」を開催しました。
 今回の大会は、住民サービスを制約せざるを得ないような地方交付税の削減論を断固阻止するとともに、未完の地方分権改革を強力に推進することを求め、これらが政府の「骨太の方針2006」に反映させるために開催したものです。
 大会には全国の都道府県知事、都道府県議会議長、市長、市議会議長、町村長、町村議会議長及び関係者約1,200名が参加しました。
 また来賓として、内閣総理大臣代理・鈴木政二内閣官房副長官、竹中平蔵総務大臣と地方分権推進連盟顧問の片山虎之助参議院自由民主党幹事長及び神崎武法公明党代表が臨席しました。  



主催者代表挨拶:麻生渡全国知事会会長(福岡県知事)  


 はじめに主催者を代表して麻生 渡全国知事会会長(福岡県知事)があいさつに立ち、「現在、国が進めている間違った歳出削減の議論には、反対せざるを得ない。一方的な交付税の削減は、地域再生の努力を無にし、地方を谷底に落としてしまう。」の述べ、先に地方六団体の新地方分権構想検討委員会がとりまとめた中間報告の7つの提言については、「私たちの意見を明確に国に示すために、地方自治法の意見提出権を行使し、『骨太方針2006』に反映されることを強く求める。」と決意を表明しました。




大会議長:島田明全国都道府県議会議長(山口県議会議長)


決意表明:山出保全国市長会会長(金沢市長)


決議:山本文男全国町村会長(福岡県添田町長)


実行運動方法:川股博全国町村議会議長会会長(北海道由仁町議会議長)

 ついで大会議長に島田 明全国都道府県議会議長会会長(山口県議会議長)を選出し、議事に入りました。
 その後、来賓あいさつに移り、はじめに鈴木政二内閣官房副長官が「地方分権に向けた改革に終りはない。今後とも自信と誇りに満ちた社会を築くため、努力を続けてゆく。そのためには、国と地方が一体となって改革を断行することが不可欠である。」と小泉総理のあいさつを代読。

 続いて竹中平蔵総務大臣が、「歳出歳入一体改革の動きの中で、一部に地方交付税の総額の削減目標を設定すべきとの意見があるが、こうした考えを受け入れることは絶対にできない。地方行財政に関する議論、歳出歳入一体改革については、地方の皆様方が納得できるような形で『骨太方針2006』に盛り込まれるよう、今後とも十分連携を図っていきたい。」とあいさつしました。
 
 この後、本大会の意義を明らかにするため、山出 保全国市長会会長(金沢市長)の決意表明に続いて、「削減ありきの交付税見直しの断固反対」、「地方分権推進に関する提言の実現」、「公営企業が果たしてきた役割・機能の確保」を柱とする「地方自治危機突破に関する決議」(案)を山本文男全国町村会長(福岡県添田町長)が説明し、満場一致で決定されました。

 これら決議事項を実現するための実行運動方法について、川股 博全国町村議会議長会会長(北海道由仁町議長)から提案があり、異議なく了承されました。
 最後に地方自治の危機的な状況を突破し、さらなる分権推進の心意気を示すため、国松誠全国市議会議長会会長(藤沢市議長)の発声で「ガンバロー・コール」を行い閉会しました。


来 賓

鈴木内閣官房副長官 竹中総務大臣
片山自民党参議院幹事長 神崎公明党代表

ガンバローコール:国松誠全国市議会議長会会長(藤沢市議会議長)

決 議


地方自治危機突破に関する決議


 政府においては、歳出・歳入一体改革の中で、「国・地方間のバランスのとれた財政再建の実現」の名の下に、一方的に地方財政の大幅な歳出削減を行おうとしている。これまで地方は市町村合併による行政組織の再編統合や職員数の削減など懸命に行財政改革に取り組み、国を上回るペースで大幅な歳出削減努力を行ってきた。このような経緯を無視した国の赤字の地方へのつけ回しは極めて問題であり看過できない。
 今後、地方交付税の根拠なき大幅な削減が進められるならば、地方財政は危機的な事態に陥り、医療、福祉、教育などの住民生活に重大な影響を及ぼすだけでなく、地方自治の運営そのものが立ちゆかなくなる。
 我々地方六団体は、一方的な地方交付税の削減に対しては、断固反対するとともに、国・地方を通じた一体的な行財政改革へと繋がる建設的議論を国に対して求めるものである。

 平成18年度までの「三位一体の改革」は、3兆円の税源移譲が実現されたものの、本来我々が求めていた国の関与を廃止・縮小し、地方の自由度を高めるための改革からはほど遠い内容で、分権改革は未完のままである。
 地方六団体は、平成19年度以降における分権型社会のビジョンをまとめ、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」への反映と今後の地方分権改革を加速させるため、地方自治法に基づく意見提出権を行使することとしている。
 地方自治の危機的な状況を突破し、真の地方自治確立のため、地方自治体が責任をもって自立した行財政運営ができるよう、ここに我々全国の地方自治体は一致団結し、総力を挙げて、次の事項について実現を期するものである。

1 削減ありきの交付税見直しの断固阻止

(1)地方交付税は、地域社会の存立基盤を維持し、国が定めた一定水準の行政サービスを国民が全国どこで生活しても享受できるようにするため、資源の再配分を行う地方自治体の共有財源である。
 最終支出である社会保障費などの具体的な削減方策や規模を示すことなく、中間支出である地方交付税の削減の数値目標を設定することは本末転倒であり、削減ありきの交付税見直しは断固阻止する。
(2)地方交付税の見直しにあたっては、景気対策や政策減税、財政対策等、国が後年度財源措置すると約束した交付税措置は確実に履行すべきであり、地方交付税を減じることがあってはならない。
(3)地方の歳出の大部分は国の義務付けや、基準の設定などが行われており、国による関与、義務付けの廃止・縮小、国庫補助負担金の廃止、国と地方の二重行政の排除等、国・地方が一体となって歳出削減に取り組むべきである。
 我々、地方自治体は、今後も、給与の適正化等歳出の見直しなど自主改革を推進し、一層の効率的な行財政運営に努めることで、住民サービスの向上とともに財政再建に取り組んでいく決意である。
    
2 地方分権推進に関する地方の提言の実現

(1)今後の改革については、地方分権の理念を再構築した上で、地方分権を着実かつ継続的に推進していく必要がある。そのためには、改革の根拠を法的に明確化し、地方分権の理念を国民・国会と広く共有する新地方分権推進法を制定すること。
(2)地方の意見が政府の政策立案及び執行に反映されるよう新たな組織として「(仮)地方行財政会議」を法律により設置すること。
(3)地方が担う事務と責任に見合う国と地方の税源配分とし、地方税の充実強化により地方の自立を図ること。
(4)国から恩恵的に与えられるものではないことを明らかにするため、「地方交付税」を「地方共有税」に変更し、法定率の引上げ、特別会計への直入、特例加算の廃止及び特別会計借入の廃止を実施すること。
(5)地方の自由度を拡大し、国、地方を通じた職員数の削減にも繋がることから、国庫補助負担金の総件数を半減(一般財源化)し、地方の改革案を実現すること。

3 公営企業金融公庫が果たしてきた役割・機能の確保 

(1)「行政改革推進法」により公営企業金融公庫は『平成20年度において、廃止するもの』とし、新しい仕組みへ移行するとされているが、住民生活に欠かせない上・下水道、交通、病院をはじめとする公共施設整備が円滑に実施できるよう、長期・低利の資金を安定的に供給する共同債券発行機能を引き続き確保すること。
(2)上記の機能を十分に果たすため、必要な財政基盤を確保できるよう、現在の公庫の財務基盤(債券借換損失引当金、公営企業健全化基金等)については、新たな組織に確実に承継させること。
(3)これらを可能とするため、全国ベースの共同資金調達機関として地方共同法人の設立など新たな法的枠組みを構築すること。

以上、決議する。

   平成18年5月31日   
                              地 方 六 団 体
                            (地方自治確立対策協議会)
                              全国知事会
                              全国都道府県議会議長会
                              全国市長会
                              全国市議会議長会
                              全国町村会
                              全国町村議会議長会
                             地方分権推進連盟            

配布資料

            1.総決起大会スローガン【PDF】
            2.地方自治危機突破に関する決議【PDF
            3.税源移譲による事務事業の見直し事例【PDF】
            4.公営企業金融公庫廃止後の仕組みについて【PDF】

記者会見


 大会終了後、各団体の会長が記者会見を行いました。
 山本全国町村会長は「歳出歳入の改革で一番影響を受けるのは我々町村である。無謀な交付税削減などが強行されると町村はやっていけなくなる。どこに住んでいようと日本の国民であることに変わりはなく、平等な住民サービスが受けられるよう、政府は国としての責任を果たすべきである。」と述べ、本大会が地方の主張を広く国民に届けるために意義深いものであると強調しました。  



大会終了後、地方六団体会長が実行運動を展開


鈴木内閣官房副長官


林総務事務次官


中川自民党政調会長


武部自民党幹事長


久間自民党総務会長


青木自民党参議院議員会長



井上公明党政調会長


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