全国町村会

全国町村長大会を開催




 全国町村会は、11月30日、東京・渋谷のNHKホールで、全国町村長大会を開催しました。
 大会には、全国の町村長と都道府県町村会関係者及び来賓など関係者約2,800名が出席しました。
 今回の大会は、町村財政基盤の強化と地方分権の推進に重点を置き、三位一体改革における「3兆円の税源移譲」「税源移譲の際の地方交付税による確実な財源措置」「地方交付税の機能堅持と所要額の確保」などを緊急重点決議として掲げました。
 また、参加者全員に「地方分権の確立と町村行財政基盤の強化をはかり、住民一人ひとりが誇りと愛着を持ち、生きがいを実感できる魅力ある町村の実現を目指して」と題する提言書を配布し、町村のおかれている現状と将来展望について全国町村会の主張をPRしました。



山本文男全国町村会長  


 はじめに挨拶に立った、山本文男全国町村会長(福岡県添田町長)は、「町村に山積する課題を乗り越えなければ、新しい地域を作ることはできない。我々は、これからも力を合わせ住民が生きがいを実感できる魅力ある町村の実現に向けて全力を傾注していこう」と全国から参集した町村長に呼びかけました。


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全国町村会長挨拶


 本日ここに、全国町村長大会を開催致しましたところ、小泉内閣総理大臣、河野衆議院議長、角田参議院副議長、竹中総務大臣、川股全国町村議会議長会会長、並びに国会議員の諸先生方におかれましては、政局極めてご多端の折、ご臨席を賜り、厚く御礼申し上げます。また、全国の町村長各位には、本大会のため遠路ご参集をいただき、心から感謝を申し上げます。
 昨年の大会時には、全国で2,200の町村がございました。今は1,394町村であり、来年3月末日には1,044町村になると見込まれております。市町村合併が如何に急速に進んでいるかを実感致します。
 合併問題は、私ども町村長にとって、極めて重い課題であり、このような事態に至っているのも、多くの町村長が地域の将来を真剣に考え、合併するか、単独で行くかを悩みに悩み抜いた上で決定した結果に他ならないと考えます。
 「合併は最大の行政改革である」と言われており、そのことを否定するものではありませんが、合併を進めるに当たって、国は、再三再四「合併は地方分権の受け皿づくりであり、地方分権を進めるためだ」と言われてきました。
 それにしては、合併の進捗の早さに較べ、分権改革の歩みの何と遅いことか。私は合併に関し、関係する多くの方々がなされた苦渋の決断を無にしないためにも、是非とも地方分権を前進させていかなければならないと考えます。
 いわゆる三位一体の改革も、このような地方分権の推進を目指すための改革であります。
 全国町村会は、地方六団体の一員として、昨年8月と本年7月の二度に亘り、政府の要請に真摯に応えて「国庫補助負担金の改革案」をとりまとめ、政府に提出しております。昨年の政府・与党合意でその一部は実現をみておりますが、多くの課題が本年度に先送りされております。
 私はこれまで「国と地方の協議の場等を通じ、地方案に沿った改革が実現できるよう精一杯努力をしてきたつもりでありますが、政府・与党におかれては、最終的な決着に向けて、現在も詰めの協議が行われていると聞いております。
 ただ、既に新聞等でも報ぜられている通り、その大筋については、政府としての考え方は固まっていると承知しております。
 その中で、例えば、義務教・負担金改革について、地方案にある中学校教職員給与の一般財源化ではなく、小・中学校を通じた国庫負担金率の引き下げで対応するといったことは、地方分権を進める観点から見ても極めて不満であります。
 また、私自身、中央教育審議会の委員として長時間の審議に参加してきたこともあり、極めて残念に思っております。
 しかしながら、永年の課題であった税源移譲が3兆円の規模で実現できる目途が立ったこと、生活保護費負担金が対象から外されたこと、これまで国がかたくなに拒んできた施設整備費の一部が税源移譲の対象とされていること等は、大きな前進であると受け止めております。
 ここに至るまで、いろいろな機会に示された、すさまじいまでの中央省庁の権限への執着を考えるとき、このような成果が得られたことは、本日ご臨席を賜っている小泉総理が、常に「地方の意見を尊重する」と言われ、リーダーシップを発揮していただいたことに負うところが大きく、また、歴代の総務大臣にご尽力いただいた結果と考えております。
 確かに不満な点は、多々残っておりますが、三位一体の改革は、来年度までの改革で終わるわけではありません。町村が自己決定、自己責任に基づき、多様で個性豊かな地域づくりを行えるようにするためには、19年度以降も引き続き、更なる改革を推進していくことが重要と考えます。
 私どもは、帽子に掲げたスローガンにあるように「地方分権を推進」し、「町村財政基盤の充実強化」を目指し、今後とも一致団結して粘り強く活動を展開していこうではありませんか。
 町村の数は減少しようとも、全国の町村は依然として農山漁村地域の大きな部分を占めております。
 そして、農山漁村地域は、国土の保全、食料の供給等様々な公益的機能を果たしてきており、その役割を今後とも果たし続けていけるようにしなければなりません。
 本年もまた、こうした町村の想いを広く各界各層の皆様に訴えるために「町村からの提言」という冊子を作成しました。
 そこには、厳しい財政状況にあり、しかも過疎化、少子化がより進んでいる町村において、行財政改革や少子化対策等に懸命に取り組んでいる事例の一端も紹介しております。
 そこにもあるように、町村は、現在、山積するいろいろな課題を抱えております。
 しかしながら、これを乗り越えて行かなければ、真の意味での新しい時代の町村を、あるいは地域を作ることは出来ません。
 我々町村長は、これからも力を合わせ、住民一人ひとりが誇りと愛着を持ち、生きがいを実感できる町村の実現に向けて、全力を傾注していこうではありませんか。
 本大会が所期の成果を収めることができますよう、ご参集の皆様方の格別のご協力をお願いして、私のごあいさつと致します。


  続いて大会の意義を明らかにするため、石原收副会長(香川県三木町長)が、宣言を朗読、満場の拍手で採択、決定されました。
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宣   言

 全国の町村の多くは、農山漁村地域に在り、国土や自然環境の保全、食料の安定供給、水資源の涵養、労働力の供給等、重要な役割を果たしてきた。 
 市町村合併が進み、その数が減少しようとも、町村は依然として農山漁村地域の大きな部分を占めることになり、今後とも、こうした重責を担い続けなければならない。
 そのためには、町村が自己決定・自己責任に基づき、多様で個性的な地域づくりを行えるよう、真の地方分権改革を推進し町村自治の確立と町村財政基盤の強化を図っていくことが不可欠である。
 我々町村長は、改革の速やかな実現に全力を挙げるとともに相互の連携を一層強固なものとし、住民一人ひとりが、誇りと愛着を持ち、生きがいを実感できる魅力ある町村の実現に向けて邁進することをここに誓う。
 以上宣言する。
  
  平成17年11月30日
                                    全国町村長大会


 

 この後、来賓挨拶に移り、小泉内閣総理大臣は、「町村長の皆さんの行財政全般にわたる努力によって、自らの町村を自らが魅力あるものにしていくことができるよう、地方分権改革を進めていきたい」と述べました。
 続いて、角田参議院副議長(参議院議長代理)、竹中総務大臣、川股全国町村議会議長会会長からそれぞれ挨拶がありました。 
 また、中馬弘毅行政改革担当大臣も出席しました。



 内閣総理大臣 小泉純一郎
 
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 先ほど山本町村会長から挨拶がありましたとおり、永年の懸案でありました三位一体の改革、いわゆる補助金、税源移譲、交付税、どれをとっても難しい改革でありますが、できるだけ地方にできることは地方にという改革を進めていこうという、そのような改革の問題につきまして政府側と地方側との協議を精力的に重ねて参りました。
 この協議もようやく最終段階になり、ひとつの結論が出るようになって参りました。この改革につきましては、山本会長をはじめ地方の皆様方に、自分たちの町村は自分たちで魅力あるものにしていくんだという意欲が、さらに加速されるようなものになるよう、私も期待しております。
 いま各地域におきまして、それぞれ特色ある行政なり地域振興策なりが展開されております。もとより私が総理大臣に就任して以来、「稚内から石垣まで、それぞれ魅力ある所があるはずだ、都市再生、東京や大阪だけではない」また、「都市と農村というのは対立するものではないはずだ」と訴えて参りました。
 地方のタウンミーティングにおきましても、田舎という言葉に対して「自分たちは一流の田舎になりたい」という発言があったくらい、これからは田舎という言葉を卑下する必要はないんです。むしろ都会にはない田舎の良さがあるんです。田舎でも自分たちの良さを見つけて、一流の田舎になりたいという発言こそが、これからの地方分権、そして地域の振興におきましても、またそこに住む人々が自分たちの町村を良くしておきたいという決意の現れとしても、かなり印象的な言葉でもありました。
 今回の三位一体の改革は、今後、地方が自らどのように特色を発揮していただくかという、そのための改革でありました。もとより改革には終わりはありません。常に中央政府の役割と地方の役割をこれからも見直していかなければならないと思っております。
 先日、大分県の湯布院と別府を訪れて参りましたけれども、かつては湯布院という町はあまり知られていませんでした。むしろ別府の方が有名だった。しかし、最近は湯布院におきましても、宿屋も満杯で、別府に勝るとも劣らないくらいです。私も初めて湯布院を訪れましたけれども、案の定、お客さんを断るくらい注文が来ている。なかなか各地で努力しているんだなと思いました。
 一方今まで盛んだった所が寂れている所もあります。寂れた所は、また知恵を出してこれをどのように魅力あるものに変えていくかという、新たな意欲が沸いてくるという、そういう面での競争が出てきているということは、大変喜ばしいことだと思っております。
 これから地域の特色をいかに発揮していくかということは、先週、韓国釜山で行われましたAPECの会議でも日本の一村一品運動が外国の首脳の口から出るくらい、私から今は、「一村一品」から「一地域一観光」という運動もしているということも申し上げておきましたけれども、日本の地域の発展を見習おうという外国の首脳もおられる訳であります。
 コシヒカリと言えば、新潟のコシヒカリの方が島根のコシヒカリよりも有名だと我々日本人は思いますが、むしろ台湾では、新潟県産よりも島根県産のコシヒカリの方が売れているという、ということを考えますと、日本にはまだまだ知られていない眠っている資源がたくさんあるのではないかと思います。
 それと同時に自分たちの魅力を分かってもらう努力を、しようと思えばできるんだと思います。リンゴにしてもイチゴにしても梨にしても、今や日本より高くても外国で売れている。かつて欧米人は生の魚は食べない、お米もそれほど好きではないから寿司は食べないといわれていたのが、全世界、いまやニューヨークでもモスクワでもロンドンでも南米でもアフリカでも寿司を好む方は多い。昨日、モロッコの国王と昼ご飯を一緒にしましたけれども、モロッコの国王も寿司と天ぷらが大好きだと言っていました。これほど、日本の文化に対して外国人も見直している。私は日本人自身があまり気がついていない良い所を掘り出す努力をしていけば、もっと地域が活性化していくのではないかと期待しております。
 今まで地方の意欲を高めるため、そして地方の裁量権を拡大するために、皆さんも努力して参りました。町村合併の努力も大変だったでしょう。この市町村合併によって1万人以上の町村議会の議員が削減されたこと。これは、大変な努力だったと思います。
 こういう町村長の皆さん方の行財政全般にわたるご努力と、そして自らの町をみずからの努力によって魅力あるもにしていくという地方分権の趣旨を今後も活かすことができるよう改革を進めていきたいと考えております。
 「これは三位一体改革で終わるものではありません。改革を続行して日本に活力を、この活力をここにお集まりの町村長の皆さんの力によって発揮していただき、そして世界中から、日本に行ってみたいなと、日本の町村のようなまちになってみたいなというような意欲を、世界中の多くの皆さんが持っていただくような改革を進めて行きたいと思います。
 今後とも地方の皆さんの格段のご協力をお願い申し上げたいと思います。今日はご苦労様でございました。



  衆議院議長 河野洋平 
 
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 地方分権一括法の施行以来、自治体の合併が促進されまして町村の数は今日では1,400にまで減少したと報告を聞いております。そのような中で依然として、町としてあるいは村として地方自治の発展と住民の福祉向上のために不断の努力を続けておられるご出席の町村長の皆様に対して、まずは心から敬意を表します。
 地方分権の推進によりまして国と都道府県は対等・協力という関係に立つことになりました。そしてさらにこれからは地方自治体どうしの関係がそういう関係になっていくように思います。それは、県などの関与が縮小する一方で町村に決定の責任と権限とが所在することとなって皆様の判断と皆さんの責任のもとに、これまでの横並びの地方自治から、今もいろいろお話がございましたが、それぞれの自治体がアイデンティティを競い、改革の断行を競い、住民のニーズに応えることを競争する時代へと変化していくわけであります。
 いわゆる三位一体の改革は、補助金の削減と税源移譲について政府・与党間で協議が続けられまして大筋合意したとうかがっております。今後は地方自治体の側の責務が重大になって参ります。真の地方分権が実現するか否かは実に皆様の手にかかっております。
 国会といたしましても地方の活性化の諸問題に対しまして、総務委員会などで今後も議論を積み重ね、真の分権型社会の確立に向けまして、今後とも努力して参る所存であります。ご列席の町村長の皆様方は、住民の声が直接届く住民に最も近い町村の代弁者であります。住民が誇りと愛着を持てるような活力と魅力ある地域社会を実現するために、なお一層のご尽力をお願い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。



  参議院副議長 角田義一 
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 本日ご列席の皆様には地域の生活に密着した最も身近な自治体である町村におきまして、行政の最高責任者として町村合併の推進はもとより、地域住民ならびに地位の発展のために日夜ご尽力頂いております。皆様方の日頃のご努力に対し、まずもって心から敬意を表する次第であります。
 今日の地域社会を取り巻く状況は、過疎化、少子高齢化の進展など解決が急がれる課題が山積しております。これらの課題に適切に対応していくため、地方が自らの裁量と責任で政策を決定する分権型社会の確立が求められております。これに向けて政府はいわゆる「三位一体の改革」などと称して地方行財政改革を進めてはおりますが、果たして地方の皆さんの意向を十分に尊重されているでありましょうか。私から見ると必ずしも十分ではないように思われます。
 いかなる地域であれ、そこに人間の息吹がある以上、人間の尊厳を確立するために権限と財源を地方に明確に誰にでも分かるような形で移譲すべきだと私は考えます。これによって初めて個性と活力のある町村を確立できるのではないでしょうか。
 国政の一翼を担う参議院といたしましても皆様の語義論をしっかりと受け止め、新たな時代に対応した地方分権の推進と地方自治確立のために引き続き一層の努力を続けたいと思います。
 結びに、魅力ある活力に満ちた地域社会の創造と住民の福祉に向けて、今後とも皆様のより一層のご尽力を念願いたしますとともに、本日の大会のご成功と全国町村会の一層のご発展、そしてご列席の町村長の皆様方のますますご活躍とご健勝を心からご祈念申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。



  総務大臣 竹中平蔵
 
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 今年も自然災害が多発し、特に台風第14号では多くの方が犠牲になられました。被害に遭われた方々に対して心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 さて、全国で市町村合併の取組は着実に進展して参りました。関係市町村の真摯なお取組に心から敬意を表しますとともに、合併後の市町村の今後のご発展を祈念申し上げます。
 合併新法の下でも引き続き合併の推進に取り組んでいる所でございまして、基本指針を5月末に告示いたしました。また、8月末には「新市町村合併支援プラン」を決定した所でございます。今後も政府を上げてこの市町村合併を支援して参ります。
 三位一体の改革につきましては、「地方でできることは地方で」との方針のもと、「国と地方の協議の場」などを通じて地方の意見を真摯に受け止め、3兆円の税源移譲を確実に実施すべく取り組んで参りました。本日夕刻、三位一体改革についての政府・与党合意をとりまとめることとしております。その内容は、地方案の尊重という点で、個々の問題は確かに残っているかとは存じますが、基本的には地方から大きな反対の声が上がった生活保護費を対象に含めなかったこと、そして、建設国債対象の経費である施設費について、地方案を配慮して初めて税源移譲の対象にしたことなど、何とぞこうした点について皆様のご理解を賜りたいと存じます。
 地方分権に向けた改革に終わりはありません。今後ともこれまでの改革の成果を踏まえつつ、真に地方の自立と責任を確立するための取組を強力に進めて参ります。
 地方分権の流れの一方で、地方公務員給与への批判等々もございます。総務省においては、本年3月に「新地方行革指針」を策定しまして平成17年度中の集中改革プランの公表など積極的な取組を要請している所でございます。地方におかれましても、一部に残る不適切な所につきましては、正すべき所は正し、一層の地方行革に取り組んで頂くようお願いを申し上げます。
 昨年来、豪雨、台風、地震などの大規模災害が続発する中で、国民の安心、安全を確保することは政府の基本的な責務でございます。今年8月には消防庁に国民保護防災部を設置いたしましたが、引き続き消防防災体制の強化をして参る所存であります。いずれにしましても今年は三位一体改革の総仕上げなど、今後の地方分権の流れを決定づける大変重要な年になると思っております。
 総務省としても地方団体の意向を十分に尊重し、ともに分権改革を進めていく覚悟でございます。最前線でご活躍の皆様の一層のご奮闘を祈念してご挨拶とさせて頂きます。



  全国町村議会議長会会長
              川股 博 
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 本日ここに、全国町村長大会がかくも盛大に開催されるに当り、全国の町村議会議長を代表して一言ご挨拶を申し上げます。
 はじめに、本日ご出席の町村長の皆様には、平素、町村行政の中枢にあって、住民福祉の向上と地域の発展のため日夜献身的なご努力と情熱を傾けておられますことに、心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。
 また、日頃から我々全国町村議会議長会に対し格別のご理解とご協力を賜っておりますことに対し、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 さて、私ども全国町村議会議長会は、去る11月24日、「第49回町村議会議長全国大会」を開催し、「真の分権型社会の創造をめさして」をメインスローガンに、今こそ、私どもの悲願である地方税財源の地方分権の推進を町村から国に発信するとの気概を持って、三位一体の改革の実現に向け全力で邁進していく旨、高らかに宣言したところであります。その際、この三位一体改革に関連して「地方の改革案の実現」についての特別決議を満場一致で採択いたした次第であります。
 私どもの大会には、山本会長に来賓としてご臨席賜り、「ともに一致団結して、全町村の未来のために、さまざまな困難に立ち向かっていこう」といった趣旨の力強いご挨拶をいただきました。この場をお借りして、厚くお礼申し上げます。
さて、本年も残すところ1ヶ月となりましたが、我々町村にとりまして、大変厳しい年となりました。
 「平成の大合併」は、我々の同胞であった多くの町村において、住民や議会、あるいは近隣市町村の間に大きな混乱と深い亀裂を残しながら、苦渋の決断を迫られました。
 私どもは、これまでも、納得のいかない合併には断固応じられないとして、全国町村会と連携しながら、国に対し、何度も「強制的合併反対」の要請をして参りました。今後も、如何なる形であれ、国や都道府県が強制的に合併を推進するようなことは決してあってはなりません。
 自立を選択した町村に対して合併を強制したり、合併を行わないことを理由に不利益な取り扱いをするということは、国民の意思として確実に尊重されるべきであります。
 次に、町村の税財源についてであります。ご案内のように、昨年度の地方交付税が2兆9千億円も削減された後、平成18年度までは、この総額は維持される見込みとなっております。
 しかしながら、全国の自治体、特に町村は、最大限の経費節減のみならず、財政調整基金を取り崩しなどの対応に迫られ、大変苦しい予算編成を余儀なくされていることに変わりはありません。
 加えて、深刻な町村の少子高齢化の中で、いかにして、地域の活性化に取り組んでいけばいいのか、重要な課題となっております。
元気な地域社会を育むためには、これからは、全国一律ではなく、それぞれの地域がその実情に応じて主体的に政策を実施しうる体制作りが急務であります。
 「三位一体の改革」は、まさしく、地方が自らの責任において政策を決定しうる改革であり、なんとしても実現しなければならない、この固い決意を持って、我々地方六団体は最後まで結束を強めてまいります。
 山本会長の強いリーダーシップと本日お集まりの皆様方全員の力の結集により、全国町村会の声が国政にしっかり反映されることを願ってやみません。
私どもも、皆様方とさらに連携を密にしながら町村が抱える諸課題に適時適切に対応して参りたいと考えております。何卒宜しくお願い申し上げます。
 最後に、本日の大会を、皆様方の結束をさらに強固にし、町村の明日を切り拓くための第一歩とされんことを心からご期待申し上げ、併せてご参集の皆様方のご健勝とご多幸を祈念し、私の挨拶とさせていただきます。

 



中馬弘毅行政改革担当大臣

 




 

 

 

 

 

 来賓あいさつの後、議長団を選出、寺島北海道乙部町長、今井福井県高浜町長、服部三重県菰野町長、本田島根県斐川町長、白石愛媛県松前町長の5氏が議事を進行しました。


(議長団)

 議案については、地方分権の推進など9項目の決議案を付議、鹿野文永行政部会長(宮城県鹿島台町長)、宮本正則財政部会長(長崎県鷹島町長)、山岡治喜経済農林部会長(岡山県矢掛町長)が朗読し、採決されました。 【動画ファイル】(256K/56K

 






       
  (鹿野行政部会長)

 

 

 

 


   (宮本財政部会長)               (山岡経済農林部会長)

 
決   議

 1  町村が自主的・自立的な施策を展開できる地方分権の推進を期する

 1  総合的な少子化対策jの推進を期する

 1  高齢社会に対応した保健福祉施策の推進を期する

 1  医療保険制度の一本化を期する

 1  農林漁業の振興と魅力あふれる農山漁村の実現を期する

 1  食料自給率の向上と食の安全・安心の確保を期する

 1  自然災害の復旧に対し万全を期する

 1  北朝鮮による拉致事件の早期解決を期する

 1  北方領土の早期返還と竹島の領土権の確立を期する

  以上決議する
 

  平成17年11月30日
                                    全国町村長大会


 引き続き、特に重要な案件である三位一体改革における「3兆円規模の税源移譲」、「税源移譲の際の地方交付税による確実な財源措置」、「地方交付税の機能堅持と所要額の確保」を内容とする緊急重点決議を、青木國太郎副会長(東京都日の出町長)が朗読、満場一致で採択されました。さらに、42項目の大会要望も一括採択されました。
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青木副会長

 
緊急重点決議

 真の地方分権を推進するためには、三位一体の改革を地方六団体が二度にわたって取りまとめた「国庫補助負担金等に関する改革案」に沿って、着実かつ速やかに実現することが、緊要である。
 よって政府は、下記事項に十分留意し、改革を実現するよう強く要請する。


1.平成18年度までに、個人住民税所得割の10%比例税率化により、所得税から住民税へ3兆円規模の税源移譲を確実に実施すること。
 その際、個々の住民レベルにおいて実質的な増税とならないよう個人所得課税全体で適切な措置を講じること。

2.税源移譲に当たっては、移譲額が国庫負担金廃止に伴い財源措置すべき額に満たない町村については、地方交付税の算定等を通じて確実に財源措置を行うこと。

3.地方交付税の持つ財源調整・財源保障の機能を堅持するとともに、町村の安定的財政運営に必要な総額を必ず確保すること。

 以上決議する。

  以上決議する
   平成17年11月30日
                                    全国町村長大会

 

最後に魚津龍一副会長(富山県朝日町長)が閉会の挨拶を述べ、同副会長の発声で万歳を三唱して閉会しました。


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魚津副会長

 

大会関係資料

宣言【PDF】
決議【PDF】
要望【PDF】
緊急重点決議【PDF】
提言書【PDF】



大会終了後記者会見

 大会終了後の記者会見で、山本会長は、三位一体の改革について、「改革には始まりはあるが終わりはない。今後も分権確立のための改革の推進を地方六団体として要請していく。」と強調するとともに、今回の大会の趣旨を「合併によって来年3月には町村数は1,044になる見込だが、たとえ数が少なくなろうと、一層連携を密にして、新しいスタート地点に立つ気持ちで頑張っていこうという意味を込めた大会にしたかった。今回配布した提言書をご一読いただき、町村が果たしてきた重要な役割を今後とも担っていけるよう、ご支援を賜りたい。」と述べました。

 

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